南オーストラリア州のアウトバック(内陸の乾燥地帯)の中心に位置するCoober Pedy(クーバーペディ)は、世界のオパールの首都として世界中に知られています。この驚くべき地下の町は世界の宝石品質のオパールの70%以上を産出し、訪れる人にオーストラリアならではの唯一無二の体験を提供しています。
「Coober Pedy」という名前は、アボリジニの言葉「kupa piti」に由来し、「白人の穴」を意味するといわれます。住民の多くが地下で暮らすこの町にふさわしい名前です。夏には気温が40°Cを超えることも珍しくない過酷な砂漠気候のため、初期の採掘者たちは「ダグアウト」と呼ばれる地下住居を掘りました。ダグアウトの中は一年中22~24°Cの快適な温度に保たれています。
この地で初めてオパールが見つかったのは1915年。父親が水を探している間に、10代の少年Willie Hutchisonが発見したのが始まりです。この発見をきっかけに始まった採掘ラッシュは、今も続いています。45以上の国々から一攫千金を夢見る採掘者たちが集まって町は成長し、オーストラリアのどこにもない多文化のコミュニティが生まれました。
現在、Coober Pedyには毎年何千人もの観光客が訪れ、地下での暮らしを体験したり、稼働中のオパール鉱山を見学したり、産地から直接オパールを購入したりしています。月面のような風景は映画のロケ地としても人気で、『Mad Max Beyond Thunderdome』や『Pitch Black』などが撮影されました。
地下の教会や博物館を巡ったり、地下ホテルに泊まったりすることもできます。地球上でも指折りの過酷な環境に適応した暮らしを垣間見られる、魅力あふれる町です。ズリ山(採掘で掘り出された残土の山)を鮮やかなオレンジや赤に染める、砂漠の壮大な夕焼けもお見逃しなく。